かんむり座σ


回折像解析ソフトdifr01.exe
およびPaintShopPro7により作成。
原画像の2倍に拡大表示。

成分等級スペクトル型離角位置角
A5.62F6X−−
B6.49G1X7.3239


　F型星とG型星で黄白色の暖色系ペアです。同じかんむり座のかんむり座ζとほぼ同じ離角・光度差のペアですが色相が異なりお互いが個性を主張しあっています。見比べてみると面白いでしょう。主星はσ2、伴星はσ1ともいいます。σ1は太陽に類似したG型主系列星で、σ2は、1.137太陽質量と1.09太陽質量の星が1.14日周期で回りあう分光連星で、σ1とσ2は730年周期で離心率0.72の楕円軌道を公転していて、現在離角は増加中です。これらの星の外側にさらに14000AU離れて0.423太陽質量と0.1太陽質量の赤色矮星の連星があります。この5重連星系は太陽系からは74光年離れています。

　σ1の輻射量は太陽の85％、σ2の成分星の輻射量はそれぞれ117％、102％なので、σ1、σ2の周りにそれぞれ地球のような惑星が回っていたとしたら、σ1では金星と地球の間、σ2では火星のあたりを回っていることになります。σ1とσ2の距離は31AUから225AUまで変わるので、最も接近したときには海王星のあたりまで接近することになります。


　下の画像は、NexImage5でExposureを1/5秒にしてビニング2およびビニングなしで撮影した動画をスタック処理した後、トリミング等で余分な光点を取り除いた画像です。